（続き）
この前、映画館へ行ったのはいつだったか。観たのは "Ford v Ferrari" 。年末年始、ハリウッドの大作映画を見る気持ちにはなれなくて、グズグズした気分でいた。特撮が主になっているものも、CGやAIに対する何となくの胡散臭さから避けてしまった。
映画を観た後、1965 Shelby Cobra 427 の 1:24 ミニカーを購入している。プラモデルではなく、完成品のミニカーを買ったのは、これが初めて。縮尺を 1:24 のものにしたのは、今では何の意味もないのだが、昔持っていたスロットカーのサイズに合わせたかったのだと思う。黒を選んだのも映画の影響だろう。みさんに持ってもらって、冷たい風の吹きつける中之島で撮影した。
次は赤い車にしよう。そう思って選んだのが 1963 Cadillac 。この時代のアメリカ車の大きさ。それでいて２ドア。重厚長大。無駄な贅沢なのだけれど、こんな車ばかりで競い合うストックカーが、６０年代スロットカーレーシングの最後の流行りだった。
私が思っていたことは、何もかも予定通りにはいかない。ブームはあっという間に過ぎ去り、今、手に入るスロットカーは 1:32 のプラスチックの完成品。走らせるコースは近くても大阪摂津市まで行くしかない。
車の免許は持っていても、家族で唯一人のペーパードライバーだし、阪神淡路の震災前後から老眼が進んで、細かい作業が昔のようには楽しくない。
溜息をつきながら、ダイキャスト・モデルカーの輝きに見惚れている。
※人形は３８cmビスク Seisen Doll Alice 38
