L'Étranger 1911120

たまさかの外出記録として

I miss people. Two

(続き)

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国鉄の時代のものを見たくなって、京都鉄道博物館へ行った。
旅をすることは滅多になく、鉄道ファンとも言い難いのだが。
立ち飲み屋の年配常連客たちが、国鉄のことやストライキを、悪し様に罵るのが嫌になって…。

京都駅から歩けない距離ではないと思ったが、前日からの疲れ、一駅だけ乗車した。
開館を待って、入場する。
平日ながら人は多く、小学校低学年の校外学習とも重なった。
比較的おとなしい子供たちの集団。
中には、車両に関して詳しい知識を持つ子もいるだろう。何の興味もないのに仕方なく_という子も。遠望した引率の先生方には頭が下がった。

展示のためにカットされ、磨き上げられた車体より、古い映画のポスターや駄菓子屋のセット、木製の改札、待合室が懐かしかった。
それでも、酔客の罵倒の言葉を思い出す。
「昔陸軍、今総評」「親方日の丸」。
駅の売店キヨスクは、勤務中の大怪我と事故死した遺族を助けるために始まった_そう口にした母の言葉も。

蒸気機関車の運転席に上がって目にしたバルブハンドルの輝き。
ガラスケースの中の、鉄道員の青い作業着。
手帳に記された文字の几帳面さ。
記憶の中で霞んでしまう国鉄職員が不憫だった。

行付けの立ち飲み屋は、一人静かに飲める雰囲気を失くし、同じような相手を敵味方にして嘲嗤う空間に変わった。残念でならない。