久しぶりの映画館。
前に、ここで観たのは「メアリーの総て」。昨年の12月。
今回は「シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢」。
(続き)
今回も座席数 505 の4階アネックス。
美しい劇場で、ゆったり観ることができた。
この空間は、いつか実現することを夢見ている妄想のポートレート撮影場所。
既に、SNSでいくつかの撮影例を目にしている。
それに加えて、神戸朝日新聞会館という嘗ての名称も懐かしい。
母に連れられて行ったディズニー映画の「眠れる森の美女」や「青きドナウ」、
1982年の「ブレードランナー」は妻と一緒に、昔のこの劇場で観ている。
上はこの映画のパンフレット。
美しい映画だったのに、涙には困った。
本編が始まる前の予告「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」で、
能年玲奈さんが話しているのを見た時から
コトリンゴの「悲しくてやりきれない」を耳にした時から
既に涙目になっていたのだけれど。
映画の詳細は今なら公式ホームページで見ることができる。
https://cheval-movie.com/about.php
見終わって、街を歩きながら、
何故か脈絡もなく、 "Here’s To You " を歌う Joan Baez の声が甦った。
美しいものやそれに関わる人の一生の何もかもが儚くて、
何とかそれに抗いたいと思う怒りに似た気持ちを抱いていた。
Joan Baez 作詞の、始めから仕舞いまで繰り返される四行の歌詞が
私の心の中で繋がったのかもしれない。
Rest forever here in our hearts
私にとっては殆ど祈りの言葉だ。