L'Étranger 1911120

たまさかの外出記録として

Jazz On A Summer's Day

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久しぶりの映画館。

(続き)

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あれこれ、ややこしい制限が設けられていた上に、好きだった4階の大劇場_アネックス_の営業終了を知った。ポップコーンの販売自粛も悲しかった。
それでも映画館へ行こうと思ったのは、珍しくFMから流れていたモダンジャズに疑問を感じたから。延々と続くサックスソロのアドリブ演奏が何だか楽しくなかった。名演だったのだろうけれど、楽しめない原因は演奏者ではなく、聞いている者の感受性や知識の多寡による_そう言われているような気がしてならなかった。
すぐにSNSで見たポスターを思い出した。ポスター右下のアニタ・オデイの横顔を。

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就職して家を出て、最初に買ったオーディオ機器がウォークマン1号機。結婚してからラジカセ THE SEARCHER を購入したので、音楽ソフトは(CD出現までは)カセットテープ一択になってしまった。自分の中では一つに繋がっていても、傍から見れば何の一貫性もない雑駁な嗜好に見えただろう。こんなテープを聞きながら、夕食後なおも飲みながら、食卓の上で書き文字を練習していた。見繕ってきたお手本を真似て、美しい文字が書けるようになったら別の人格が手に入る_そんなことを本気で考えていたのだ。
毎日30~40分。ペン習字、大筆、小筆、筆ペンと替えながら…。仕事上、恥ずかしくないような字の形にはなったが、私という人間は元のまま。何も変わらなかった。

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映画を観て、人間の声の素晴らしさを改めて感じた。ジャズボーカルの歌声だけでなく、ルイアームストロングの話している様子も、ただ他愛ないことを喋っているだけなのに、人の声の持つ素晴らしさを感じた。
妻と猫にしか言葉を発していない毎日を振り返ってみる。
スクリーンを見詰めながら涙目になっていたのは、ただ歳の所為ばかりでもないのだろう。

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帰りがけに食料品専用スーパーでキャラメルポップコーンを買った。駅ナカコンビニエンスストアにお気に入りのものがあったのだが、今はもうない。私のお気に入りは何もかも消えていくようだ…。代わりのものをあちらこちら探し回って手に入れた。
帰宅後、缶入りの水割りウィスキーと一緒に一袋170kcal を食べてしまった。