キンシ正宗・堀野記念館にて。
(続き)
京都寺町二条下るのギャラリーK 。「斉藤和日本画展」を覗いた。
入ってみたら、受付にマダムがいらっしゃるだけ。
一人静かに作品を眺める幸せな時間を得た。
昨年5月のポルタギャラリー華での展示に比べると、小品が中心。
その中にあって「プロムナード」と題された作品は、少しばかり大きく、
作品の前に実際に立ってみて初めて感じる美しさがあった。
漆黒の闇に見えるところには小さな無数の煌き。
それが星空のようにも、或いは鬱蒼と茂った木の葉のようにも見えた。
記帳して帰ろうとすると、
もうすぐランチから戻られるはずなので、先生をお待ちになっては_と勧められた。
普段なら、お会いしても…と辞去するところなのだが、
昨年のことがあり、ご挨拶だけと思って待つことにした。
40分ばかりして戻られた斉藤先生に少しだけお話して、ギャラリーを出た。
予定では壬生寺参拝を考えていたが、まずは昼食。
その後、道端の表示板を見ると、然程遠からぬ場所にキンシ正宗記念館がある。
予定を変更。訪ねてみることにした。
京都ハリストス正教会。
この辺りをぶらぶら歩いても、なかなかキンシ正宗さんが見つからない。
地元の方と思しき人に何人も尋ねてみたのだが、知っているという人に出逢わない。
新聞配達の営業所ならと考えて教えを請うたが、
驚いたことに亀屋町という住所はあちらこちらにあるとのこと。
それで、どこそこ上る、下る_という表記になるらしい。
さんざん迷って漸く辿り着くことができた。
壬生寺のことは諦めて、この場所を愉しむことに気持ちを切り替えた。
(最後の、試飲のお楽しみに負けただけだが)
9月中頃、この二階を利用して、ドールイベントがあったのは知っていた。
なるほどなぁと思う光と翳に魅了される。
特に、山本陽子さんのポスターの美しさと座布団の並ぶさまを眺めていたら、
中嶋清八ドールを置いてみたくて堪らない気持ちになった。
たっぷり堪能して、お待ちかね、二種類の酒とクラフトビールを試飲させていただき、
酒三種類を購入した。
阪急電車に揺られながら、
あの町屋が近所なら_と何度も考えていた。