三浦悦子展 Land' End からの帰り道。
行きは駅からバスに乗ったが、
帰りは姫路城の裏手を目指して歩くことを勧められた。
静かな雰囲気で、散策するのには良いですよ_とのことだった。
(続き)
途中、姫路文学館のカフェで、かなり遅い昼食。
最初の計画では、JRの駅まで行って、
姫路の「えきそば」を食べるつもりだった。
外歩きし始めてからパスタセットを頼むのは、これで2回目になる。
家族が知れば、あら珍しい_と言うに違いない。
この文学館、安藤忠雄設計とのこと。
コンクリートの塊という雰囲気は、それほどしなかった。
北勢隠門跡から南勢隠門跡を目指す。
大手前あたりの人出はなく、城壁さえなければ、
どこにでもある落葉樹の連なる道に見える。
考えてみれば、梅も桜も紅葉も、名高い場所へ行ってみたことがない。
家の近所の、どこそこの木を、誰もいない時間に一人で歩き、
毎日の変化を眺める方が、好みだから。
偏屈、頑固、依怙地、人嫌いは言うまでもない。
どこにでもあるような落葉樹_とは、やはり違うかな。
泉鏡花ではなく、赤江獏を思い出すのは、この画像に入り込んでいる
いろんな事物の所為なのだろうか。
「上空の城」、発表当時から賛否があったのは知っている。
それでも、新刊を図書館で借りて読んだ私は、一夏、あの夢の中にいた。
架空のポートレートを頭の中に収めて
駅へ向かった。