「薔薇と鯨」の長居植物園へ行く前に撮ったもの。
空模様は、こちらの方が重苦しくて、
今にも時雨れてくるのではないかと危ぶんでいた。
(続き)
架空のポートレート撮影。そのロケハンのつもりでいるから
普段は何とも思わないところにも目が行く。
青い空と、光と翳のコントラストに欠ける曇天の日には
鮮やかな原色が映えるようだ。
美しい人の立ち姿の幻が、
私の頭の中で補填されているという所為もあるのだけれど。
錆着いたフェンスを写すためには、やはり夏の暑い日差しが必要だろう。
それでも空白のスコアボードの傍に立ってもらった場面を思い描いていた。
上のような公園内の樹木を見ていて、
植物園へ行ってみようという気持ちになった。
ありふれた光景でも
別の見方をするようになれば、門外漢でも何かしら気付くものがある。
赤い雨傘があればなぁと考え始めていた。