（続き）
JR大正駅から KYOCERA DOME OSAKA へ。
最初、この土地に残っている「気」のようなもの＿The Local Deity＿として、みさんを撮るつもりでいた。
しかし、あれこれ予定が変わる内に、そんな呪術的な思いは失せてしまった。予報では降水確率が高く、強いコントラストを生み出すような日差しは望めない。イベントが無いときには、がらんとした風景だと考えていたのに、数多くの人々と擦れ違ったし、尻無川・岩崎運河橋梁を背にして、バイク２台が走る動画撮影まで行われていた。それでも、みさんには、この土地は私のものだというような顔をして突っ立ってもらいたい旨を伝えた。
私自身、人と向き合うのが、この歳になっても不得手なのだが、みさんも要求されない限りはカメラレンズを見ないようにしているとのこと。彼女が真正面を向くのに慣れていないというのが意外だった。
手探りの、ぎこちない感じで、撮影を始めた。
